Windows SharePoint Services Version 2 を SQL Server 環境へインストールするための手順を紹介いたします。 !!!前提事項 Active Directory ドメインに所属しているメンバー サーバーを使用するものとします。 SQL Server と WSSv2 は同じコンピュータにインストールするものとします。 WSS をインストールするサーバーに、IIS による Web サイトのホスティングが行われていないものとします。これは、WSS が既定の Web サイト上に構成されたアプリケーション プールを乗っ取るためです。この問題により、既存の Web サイトが動作しなくなる可能性が極めて高いので、くれぐれもご注意ください。 !!!SQL Server のインストール 通常通りインストールしてください。 注意点としては、動作アカウントを「Network Service」とすることと、SQL Agent も起動させ、同じアカウントで動作させること、でしょうか。 !!!必要コンポーネントのインストール !!Windows Server 2003 R2 の場合 Windows コンポーネントの追加と削除から、以下のコンポーネントを追加します。 -.NET Framework 2.0 と日本語モジュール -ASP.NET -SMTP Services 最後に Windows Update、もしくは Microsoft Update を実行し、最新の修正プログラムを適用します。 !!Windows Server 2003 の場合 Windows コンポーネントの追加と削除から、以下のコンポーネントを追加します。 -WWW (World Wide Web) サービス -SMTP Services 続いて、Windows Update、もしくは Microsoft Update から、.NET Framework の最新版を入手します。 最後に Windows Update、もしくは Microsoft Update を実行し、最新の修正プログラムを適用します。 !!!IIS の設定 ログ ファイルの設定などを事前に確認・変更しておくとよいでしょう。 以下のリンクに手順がありますので、それを参考に作業してください。 [[IIS のアクセス ログの保存場所を変更する]] [[IIS の HTML ファイルをホストするフォルダを変更する]] !!!WSSv2 のインストール !!インストーラの起動 !Windows Server 2003 R2 の場合 プログラムの追加と削除ウィザードに WSSv2 が含まれています。別途入手などは必要ありません。 以下の画像に従い、インストールを進めてください。 {{ref_image 0007.png}} !Windows Server 2003 の場合 次のダウンロードから WSSv2 を入手してください。 [ダウンロードの詳細: Windows SharePoint Services (Service Pack 2 対応版)|http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyId=B922B28D-806A-427B-A4C5-AB0F1AA0F7F9&displaylang=ja] ([Microsoft/Download Center|http://www.microsoft.com/downloads/Search.aspx?displaylang=ja]) 続いて、入手した STSV2.exe を実行してください。 !!インストーラの続行 インストーラが起動しますと、以下の画面が表示されます。 {{ref_image 0009.png}} SQL Server を使用する場合は、「サーバー ファーム構成」を選択します。「標準インストール」を選択しますと、MSDE がインストールされてしまいますので、ご注意ください。 「次へ」をクリックすると、確認メッセージが表示されます。 内容はほとんど表示されませんが・・・。 {{ref_image 0010.png}} 「完了」をクリックします。 つつがなくインストールが進みますと、今度は IE の画面が表示され、次のステップへ進むことになります。 !!!SharePoint Services 管理サイトの初期設定 最初に表示される IE の画面はこちらです。 {{ref_image 0035.png}} ここではまず、既存のアプリケーション プールから「StsAdminAppPool」を選択してください。このアプリケーション プールは WSS の管理サイト用にインストーラが作成したものです。 続いて「OK」ボタンを選択してください。 すると、以下のようなダイアログが表示されます。 {{ref_image 0014.png}} この画面も「OK」ボタンで抜けるとよいでしょう。 この後、次のような画面が表示されます。 {{ref_image 0015.png}} 説明書きにあるとおり、「iisreset」コマンドを実行しましょう。 {{ref_image 0017.png}} 正常に動作しましたら、上記のような画面になります。IE の画面に戻り、「OK」ボタンを選択しましょう。 先ほど行った設定が完了したら、画面が自動的に遷移し、次の IE 画面が表示されます。 {{ref_image 0036.png}} ここでは接続先のデータベースを選択します。 データベース サーバーにインストール中のコンピュータの名称を、SQL Serverのデータベース名に、作成したいデータベースの名称を記述します。 記述が完了したら、「OK」ボタンを選択しましょう。 成功すると次の画面が表示されます。 {{ref_image 0037.png}} ここではまず、「仮想サーバーの構成」メニューから「仮想サーバーの拡張またはアップグレード」を選択します。 「仮想サーバーのリスト」が表示されます。 {{ref_image 0023.png}} 「既定の Web サイト」を選択し、次の画面へ進みます。 次のような確認画面が表示されます。 {{ref_image 0024.png}} 「コンテンツ データベースの拡張と作成」を選びます。 既定の Web サイトのコンテンツ データベースを作成するための画面が表示されます。 {{ref_image 0038.png}} まず「アプリケーション プール」を設定します。アプリケーション プールは新しいものを作成すると良いでしょう。ここでは「STSAppPool1」という名称のアプリケーション プールを指定しています。 アプリケーション プールが動作するための権限も同時に指定します。ここは「ネットワーク サービス」を定義しましょう。 「サイトの所有者」には管理者のアカウントとメール アドレスを指定します。 「データベースの情報」では「既定のコンテンツ データベース サーバーを使用する」ようにします。 「カスタム URL」は「/」で OK。ここで「/WSS」などと定義すると、コンテンツは「http://hostname/WSS」という形でアクセスすることになります。 「クォータ テンプレート」はサーバーのハードウェア制限に合わせて設計してください。 以上の設定を持って「OK」を選択します。 再び以下のダイアログが表示されます。 {{ref_image 0014.png}} 「OK」を選択します。 画面が以下のように切り替わります。 {{ref_image 0030.png}} このまましばらく待機すると次の画面に変化します。 {{ref_image 0031.png}} 「OK」を選択します。 これで既定の Web サイトに WSS をインストールすることができました。 続いてサイトの初期設定を行いましょう。 !!!サイトの初期設定 先ほどの画面から「OK」をクリックしますと、以下の画面に変化します。 {{ref_image 0039.png}} まずはメールの送信が可能になるよう、メール サーバーの設定を行います。 「仮想サーバーの管理」から「仮想サーバーの電子メールの設定」を選択します。 以下の画面に切り替わります。 {{ref_image 0034.png}} ここで、それぞれの項目に値を入力してください。 内部向けの SMTP サーバーを選択するとよいでしょう。 以上でざっくりした設定は終了です。 実際に構築した SharePoint サイトにアクセスし、正しく動作しているかどうか確認してみましょう。 !!!書いた人 2006/04/27 やまにょん (ひとまず完成)